top of page

生理キャラバンをしました!

 夏、いかがお過ごしですか? 連日の猛暑を生き抜いたみなさん、お元気ですかー。

 先日、スタッフ3人と、都内某所にある児童養護施設で、「生理キャラバン」をしてきました。施設の中に小さなお店風の場所をつくり、子どもたちが自由に出入りできるようにしてもらい、生理の悩みを聴いたり、生理用品の紹介をしたり、デリケートゾーンの洗い方を伝えたり、生理に関する本を紹介したりするものです。


 月経カップ、布ナプ、吸水ショーツ・・・日本で売られていなかった生理用品を、私たちの会社は最初に日本に紹介してきた会社だと思います(自慢しても、いいですよね!)。なぜ生理用品にこだわるかといえば、どんな生理用品を使うかで、生理中の生活が変わる! ことを実感しているから。生理の貧困とは生理用品が買えないというだけでなく、生理に関する情報がないことでもあるもあります。だからこそ子どもたちに、生理に関する情報を伝え、新しい生理用品に触れてもらう機会になればという思いで「生理キャラバンさせてください」と少し前から様々な箇所に提案していたのですが、その中で引き受けて下さったのが今回、お邪魔することになった都内の児童養護施設でした。


 児童養護施設は様々な事情で保護者と離れて暮らす子どもたちの生活空間です。施設にもよるかもしれませんが、性に関することや身体に関する知識については、専門の先生を定期的に招いて個別の面談を行っていたりなどしていて、「親から教わるしかない」子どもたちよりも知識はあると思う、ということを事前に伝えられていました。そういう中で私たちに何ができるかしら・・・と考えながら、まずは楽しめる場所、生理のことを気楽に話せる場所、を目指しました。

 そして・・・結論からいえば、いやー、楽しかったー!!!!のです!!!

私たちとしては初めての試み、施設の人にとっても初めての試み、そしてもちろん子どもたちにとっても初の試み。どうなるの? と緊張していたのですが、さすがそこが「生理」のすごいところなのだと思いました。同じ体験をしている者どうし、「そうそうそうそう!」な話で10代と世代を超えて一気に分かりあえてしまう・・・という、まぁ自由で豊かで優しい空間になったのでした。

 集まってきてくれた子のなかにはまだ来てない子もいて、そういう子たちの不安も含めていろんな声を聞きました。

「ものすごい血が出る、血だらけになる、凄い、もう夜用の一番大きいのしか使わない」 「2週間前にきたばかりなのにすぐ来て、そうかとおもったらもう2ヶ月きてないよ」 「すっごく痛い。薬飲んでも効かないことがある、どうして!」 「まだ来てないけど、お腹痛くなるのが怖い」 「生理中って、おしりにブツブツできるんだけど、どうしたらいい?」  あー、わかるよー、10代の生理のなりはじめって、ほんと不定期だし、不安定だし、生理の量はバラバラだし、めちゃくちゃだったよー! な話をみんなでしながら、生理の量ってたいていこのくらいだよーとか話したり、生理ナプキン何回くらい替えてるの? と聴くと1日一回しか替えてなかったりするので、もう少し替えられたらいいねー、なんて話したなど、生理に関する知識を共有しながらすっかり話し込む時間になりました。ああ、こんな風に生理の話をするごとに、「してこなかった」「なぜかできなかった」リアルが不思議に感じるほど、生理の話は尽きないのです。

 キャラバンには「生理用品の歴史」を書いたパネルを置いていたのですが、1960年代に初めて使いステナプキンができた、という箇所を読んでいた子が、「私のお母さんは1970年に生まれてるんだけど、お母さんが生まれる少し前にナプキンができたってことか!!」と本当に驚いていたり、田中ひかりさんの「生理用品の歴史」を立ち読みしていた子が、アンネナプキンの由来を読みながら、「アンネって生理のこと、すごくポジティブだったんだね」と自分より小さい子に教えてあげるように話していたりとか。生理、というテーマ一つで、私たちがふだん語れない、語ってない、色んな話が安心して口に出せることの大切さを実感します。


 話しを聴くなかで、大切な気づきもありました。  ぜひ学校関係者の方にぜひ検討していただきたいと思ったことの一つは、授業前に毎回行うという「キリツ!!」「レイッ」が生理中の子にとってはとても負担になっているとのこと。  経血って椅子から立った瞬間にドバッと出ることが多いですよね。だから、キリツ、という時に血がドバッと漏れて、その後椅子に座ると、ベチャッとしてします。それが凄く嫌なんだ、と話してくれた子がいました。

 

 また、性器の痒みについても話してくれた子もいました。痒みや痛みが気になっているけれど、一生懸命洗えば洗うほど痛い、これって何かの病気なのかな・・・という不安を感じていたり。そういう不安って、10代のときはつきまとうものです。病院に行こうにもどのように相談したらいいかわからないし、行った病院のお医者さんと気が合わなそう・・・ということもある。「いやだな」と思う直感を大切にしながら、不安はどんどん口にだして専門家を訪ねていけたらいいね、というような話をしました。でも、なかなか10代にとって婦人科の入り口はハードル高いですよね。やはりティーンのための性教育センターが街中にフツーにあるべきなんじゃないかと改めて考えました。

 というわけで生理を巡る語りを色んな場所でたくさんしていこう! という生理キャラバン、全国に出張します! ムーンパンツを見たい! 他の生理用品もみてみたい! 生理の話をカジュアルにする場を設けたいという学校関係者、児童養護施設、また障害のある子たちの施設の関係者の皆様、ぜひお声がけください。私たちが行かずとも、最新の生理用品や、生理の知識について書かれたパネルなど貸し出しもしてます(これは今年の夏、名古屋市内、静岡市内の女性センターなどで行っていただきました)。生理の話、世代を超えてどんどんしていきましょう。

生理キャラバンのお問い合わせは info@ajuma-love.com からお願いします

※参加してくれた子どもたちにムーンパンツをプレゼントしました。

※子どもたちがとても熱心に読んでくださった生理に関する本を施設に提供いたしました。


bottom of page